秋月H8/3048マザーボードをH8/3052用(H8/3048F-ONE)に改造

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1.はじめに

秋月電子で販売されているH8/3048用マザーボード「AE-H8MB」は一部改造するだけでH8/3052用,H8/3048F-ONE用に改造できる。
H8/3052とH8/3048F-ONEはまったく同じ改造でよい。
以下3052用として説明しているが,そのまま3048F-ONEと読み替えてよい。
実際の改造例を示す。

2.H8/3052のマニュアル

H8/3052のマニュアル 「18.ROM」のところに動作モードと端子の関係が書いてある

モード名 端子名
FWE MD2 MD1 MD0
モード1

0

0

0

1

モード2

0

0

1

0

モード3

0

0

1

1

モード4

0

1

0

0

モード5

0

1

0

1

モード6

0

1

1

0

モード7

0

1

1

1

ブートモード5

1

0

0

1

ブートモード6

1

0

1

0

ブートモード7

1

0

1

1

設定禁止

1

1

0

0

ユーザプログラムモード5

1

1

0

1

ユーザプログラムモード6

1

1

1

0

ユーザプログラムモード7

1

1

1

1

モード1,2,3,4は内蔵ROM無効モードなので,これらは使わないことにすると,
ここでの使用はモード5,6,7とそのブートモードであるブートモード5,6,7を使うことにすると
MD0,MD1はCPUカード上のジャンパを用いることにし,FWEとMD2に0または1を与えられるようにすればよい。
すなわち次のようにすればよい。

モード名

FWE MD2
ブートモード
(ライターモード)
(書き込みモード)

1

0

実行モード

0

1

注意 3052CPUカード上でMD0,MD1,MD2に関するショートピンを付けるところがあるが,MD2にはつけないこと。

 

3.マザーボードの改造

h8/3048用のマザーボードをh8/3052用に改造する。

3.1 電源を5Vに変更する

H8/3052は5V単一電源で動作する。
H8/3048は12V+αV=15VのACアダプタからマザーボードに15Vを与え,マザーボード上の3端子レギュレータ7812で12Vを作り,
CPUカードのPOWER端子(CN1-39,40 CN4-1)に与えていた。

  このままでもOKである。CPUボード上の3端子レギュレータ7805が5Vを作ってくれる。

   マザーボード上の3端子レギュレータ7812を使わずに,7〜8V程度が得られればCPUカードのPOWER端子
   (CN1-39,40 CN4-1)に直接を7〜8V程度与えてもよい。CPUボード上の3端子レギュレータ7805が5Vを作ってくれる。

3.2 モード切り替えをマニュアルに合わせる

改造の要点は,この表のような信号を与えることである。モード7での使用を前提にするが,モード5,6も使用可能である。

  FWE(CN4-8) MD2(CN4-9)
ブートモード
(ライターモード)
(書き込みモード)

1

0

実行モード

0

1


CN4-3: 5V,  CN4-10: RES

これを実現するための改造を次に示す。
なお,不要になるものは次の通りである。
R2 R3 R6 R7 C3 C4 A1015

改造前

改造後
R2 R3 R6 R7 C3 C4 A1015をつけなければ,
インバータ2-15が孤立するので,
半田付可能なランドを利用すると楽に改造できる

改造後
(CN4-1が12Vの時は,これでよい。JP1をそのまま使える)
インバータ7-10と6-11の間のプルアップは5Vでも12Vでもよいはず

電源投入時のFWE信号を遅らせた改造
こちらの方が安定していると考えられる

改造前のCN4

改造後のCN4
8への経路がないのでAの位置から被服
のついたままのリード線を出して8へ
直接半田付けする

CN4 pin H8 pin name
1 POWER POWER(12V)(OUT)
2 GND GND
3 5V

5V(OUT)

4 U2-8 RXD1
5 U2-13 RXD0
6 U2-7 TXD1
7 U2-14 TXD0
8 10 FWE
9 75 MD2
10 63 RES

CN4-8は,H8/3048ではVPP(書き込み用12Vであった)