DSUBケーブルでのピン割り当てと接続

1.ケーブル上での信号名

ケーブル上での信号の名前はDTE(能動端末)から見た名前になっている

                       D-SUB9ピンのピン割り当て

ピン番号 信号名 信号名(full) 説明

DTE(能動端末)から見て

1

DCD Date Carrier Detect キャリア検出 IN

2

RxD Recieved Data 受信データ IN

3

TxD Transmitted Data 送信データ OUT

4

DTR Data Terminal Ready データ端末レディ OUT

5

SG Signal Ground

信号用接地/共通帰線

-

6

DSR Data Set Ready データセットレディ IN

7

RTS Request To Send 送信要求 OUT

8

CTS Clear To Send 送信許可 IN

9

RI Ring Indicator 被呼表示 IN
フレーム FG Frame Ground 保守用接地/アース -

 

                       D-SUB25ピンのピン割り当て

ピン番号 信号名 信号名(full) 説明

1

FG Frame Ground 保守用接地/アース

2

TxD Transmitted Data 送信データ

3

RxD Recieved Data 受信データ

4

RTS Request To Send 送信要求

5

CTS Clear To Send

送信許可

6

DSR Data Set Ready データセットレディ

7

SG Signal Ground

信号用接地/共通帰線

8

DCD Date Carrier Detect キャリア検出

9〜19

- - -

20

DTR Data Terminal Ready データ端末レディ

21

- - -

22

RI Ring Indicator 被呼表示

23〜25

- - -
フレーム FG Frame Ground 保守用接地/アース

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.実際の接続と信号名

2.1 PCとモデムの場合
上記の名前はケーブルおよびケーブル両端のピンにおける名前である。
能動端末(DTE)における信号名なので,反対側に接続される受動端末(DCE)では信号名に混乱が生ずる可能性がある。
例えば,PC(能動端末)にモデム(受動端末)をDSUB25でつなげた場合には次のようになる

PC(能動端末)
DSUB25

 

ストレートケーブル

 

モデム(受動端末)
DSUB25

ピン番号 信号名 方向
方向 信号名 方向
ピン番号 方向 信号名 内部的な意味

2

TXD

 

TXD

 

2

TXD

→内部はRXD

3

RXD

 

RXD

 

3

RXD

←内部はTXD

4

RTS

 

RTS

 

4

RTS

→内部はCTS

5

CTS

 

CTS

 

5

CTS

←内部はRTS

PC(能動端末)にモデム(受動端末)をDSUB9でつなげた場合には次のようになる。

PC(能動端末)
DSUB9

 

ストレートケーブル

 

モデム(受動端末)
DSUB9

ピン番号 信号名 方向
方向 信号名 方向
ピン番号 方向 信号名 内部的な意味

3

TXD

 

TXD

 

3

TXD

→内部はRXD

2

RXD

 

RXD

 

2

RXD

←内部はTXD

7

RTS

 

RTS

 

7

RTS

→内部はCTS

8

CTS

 

CTS

 

8

CTS

←内部はRTS

 

2.2 PC同士の場合
また能動端末同士(PC同士)をDSUB25のクロスケーブルでつなげた場合には次のようになる。

PC(能動端末)
DSUB25

 

クロスケーブル

 

PC(能動端末)
DSUB25

ピン番号 信号名 方向
方向
方向
ピン番号 方向 信号名

2

TXD

 

ここで2-3がクロス

 

2

TXD

3

RXD

 

ここで2-3がクロス

 

3

RXD

4

RTS

 

ここで4-5がクロス

 

4

RTS

5

CTS

 

ここで4-5がクロス

 

5

CTS

能動端末同士(PC同士)をDSUB9のクロスケーブルでつなげた場合には次のようになる。

PC(能動端末)
DSUB9

 

クロスケーブル

 

PC(能動端末)
DSUB9

ピン番号 信号名 方向
方向
方向
ピン番号 方向 信号名

3

TXD

 

ここで2-3がクロス

 

3

TXD

2

RXD

 

ここで2-3がクロス

 

2

RXD

7

RTS

 

ここで7-8がクロス

 

7

RTS

8

CTS

 

ここで7-8がクロス

 

8

CTS

 

2.3 PCとH8マイコンAKI-H8の場合
H8マイコンAKI-H8は受動端末となっていて,能動端末であるPCと
ストレートケーブルで接続することになっている。
(DSUB25-DSUB9ストレートケーブルは内部でクロスしているからややこしい)
H8マイコンAKI-H8はTXDとRXDしか使っていない。
詳細に見ると次のようになっている。

DSUB25-DSUB9ストレートケーブルを使う場合

PC(能動端末)
DSUB9

 

DSUB25-DSUB9ストレートケーブル

 

H8マイコンAKI-H8(受動端末)
DSUB25

ピン番号 信号名 方向
方向

信号名

方向
ピン番号 方向 信号名 内部的な意味

3

TXD

 

→3

TXD
(ここで2-3がクロス)

→2

 

2

TXD

→内部はRXD
(CN4-4 RXD1)

2

RXD

 

←2

RXD
(ここで2-3がクロス)

←3

 

3

RXD

←内部はTXD
(CN4-6 TXD1)

DSUB9-DSUB9ストレートケーブルを使う場合

PC(能動端末)
DSUB9

 

ストレートケーブル

 

H8マイコンAKI-H8(受動端末)
DSUB9

ピン番号 信号名 方向
方向 信号名 方向
ピン番号 方向 信号名 内部的な意味

3

TXD

 

TXD

 

3

TXD

→内部はRXD

2

RXD

 

RXD

 

2

RXD

←内部はTXD


2.4 H8マイコン同士の場合
受動端末同士(H8マイコン同士)をDSUB9のクロスケーブルでつなげた場合には次のようになる。

H8マイコン(受動端末)
DSUB9

 

クロスケーブル

 

H8マイコン(受動端末)
DSUB9

ピン番号 端子名 方向
方向
方向
ピン番号 方向 端子名

3

TXD

 

ここで2-3がクロス

 

3

TXD

2

RXD

 

ここで2-3がクロス

 

2

RXD

 

3.ケーブルの用い方のまとめ

脳槽端末と受動端末を結ぶ場合はストレートケーブルを使う。
能動端末同士を結ぶ場合はクロスケーブルを使う。
受動端末同士を結ぶ場合はクロスケーブルを使う。

4.能動端末・受動端末の見分け方

PCは能動端末であることを起点に考えることができる。
PCとストレートケーブルで結ばれる端末は受動端末である。
PCとクロスケーブルで結ばれる端末は能動端末である。