OpenGL glut使用環境の構築
1.概要
WindowsでOpenGLを学習するときに,Windowを開くところが面倒なため,
Windowに関する操作を簡略化した,ライブラリglutが作られている。
Windowsにおいては,VisualStudioの更新が頻繁に行われているため,
glutを使う環境をそれに合わせていく必要がある。
2.設定すべきこと
設定すべきことは,次の3つのファイルを適当な場所に置くことである。
glut.h,glut32.lib,glut32.dll
置き場所が既知の環境では自動構築(3へ)で,それ以外の場合は手動構築(4へ)で設定できる。
3.自動構築
各VisualStudioのバージョンに合わせた自動インストールコマンド
glut_autoconfig.cmd
を使い,インストールできる。
・管理者権限で実行すること
・glut.h,glut32.lib,glut32.dllは,glut_autoconfig.cmdと同じフォルダ内に置くこと
ただし,対応している環境は次のものに限られている。readme.txtを参照すること。
Microsoft Visual Studio 2019
OS:win10 64bit
Microsoft Visual Studio
2017
OS:win10 64bit
VS14.0(Microsoft Visual Studio 2015) OS:win7,8 64bit
VS12.0(Microsoft Visual Studio 2013) OS:win7,8 64bit
VS11.0(Microsoft Visual Studio 2012) OS:win7,8 64bit
VS10.0(Microsoft Visual Studio 2010) OS:win7,8 32,64bit
4.手動構築
一般的なファイルの置き場所とバージョンごとの対応履歴は次の通りである。
・glut.hは ・・・・\Include\gl または ・・・・\Include\・・・・\gl
に入れる。このフォルダにはすでにgl.hとglu.hが入っているので,
それを手掛かりに,入れるべきフォルダを探すことができる。
・glut32.libは ・・・・\Lib または ・・・・\Lib\・・・・\x86
に入れる。このフォルダにはすでにglu32.libが入っているので,
それを手掛かりに入れるべきフォルダを探すことができる。
・glut32.dllは Windows\SysWow64 に入れる。このフォルダには
すでにglu32.dllが入っているので,それを手掛かりに入れるべきフォルダを探すことができる。
・このサイトで扱っている内容はGLUTを32bitで使用しているが,GLUTを64bitで用いる場合は64bit版を使用する。
以下に記述のない環境では,類推してください。
【9】Microsoft Visual Studio 2017の場合
OS: Windows10(64bit)
glut.h を C:\Program Files (x86)\Windows Kits\10\Include\10.x.xxxxx.x\um\gl フォルダにコピー
glut32.lib をC:\Program Files (x86)\Windows Kits\10\Lib\10.x.xxxxx.x\um\x86 フォルダにコピー
glut32.dll を C:\Windows\SysWow64フォルダにコピー
【8】VS14.0(Microsoft Visual Studio 2015)の場合
OS: Windows8.1(64bit),Windows8(64bit),Windows7(64bit)
glut.h を C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.1\Include\um\gl フォルダにコピー
glut32.lib を C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.1\Lib\winv6.3\um\x86 フォルダにコピー
glut32.dll を C:\Windows\SysWow64フォルダにコピー
【7】VS12.0(Microsoft Visual Studio 2013)の場合
OS: Windows8.1(64bit),Windows8(64bit),Windows7(64bit)
glut.h を C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.1\Include\um\gl フォルダにコピー
glut32.lib を C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.1\Lib\winv6.3\um\x86 フォルダにコピー
glut32.dll を C:\Windows\SysWow64フォルダにコピー
【6】VS11.0(Microsoft Visual Studio 2012)の場合
OS: Windows8(64bit),Windows7(64bit)
glut.h を C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.0\Include\um\gl フォルダにコピー
glut32.lib を C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.0\Lib\win8\um\x86 フォルダにコピー
glut32.dll を C:\Windows\SysWow64フォルダにコピー
【5】VS10.0(Microsoft Visual Studio 2010)の場合
OS: Windows7(64bit)
glut.h を C:\Program Files(x86)\Microsoft SDKs\Windows\v7.0A\Include\GLフォルダにコピー
glut32.lib を C:\Program Files(x86)\Microsoft SDKs\Windows\v7.0A\Libフォルダにコピー
glut32.dll を C:\Windows\SysWow64フォルダにコピー
【4】VS10.0(Microsoft Visual Studio 2010)の場合
OS: WindowsXP(32bit)
glut.h を C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v7.0A\Include\GLフォルダにコピー
glut32.lib を C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v7.0A\Libフォルダにコピー
glut32.dll を C:\Windows\System32フォルダにコピー
【3】VC++8.0(Microsoft Visual Studio net)の場合
glut.h を C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v6.0A\Include\GLフォルダにコピー
glut32.lib を C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v6.0A\Libフォルダにコピー
glut32.dll を C:\Windows\System32フォルダにコピー
【2】VC++7.0(Microsoft Visual Studio net)の場合
(1)C:\WINNT\system32 またはC:\WINDOWS\system32
glu32.dll 実行時に必要(すでに存在しているかもしれない)
glut32.dll 実行時に必要
(2)c:\Program Files\Microsoft Visual Studio .NET 2003\VC7\Lib
glu32.lib リンク時に必要(すでに存在しているかもしれない)
glut32.lib リンク時に必要
(3)c:\Program Files\Microsoft Visual Studio .NET 2003\VC7\Include\GL
フォルダ「Microsoft Visual Studio .NET 2003\VC7\Include」中に
フォルダ「GL」を作ってからコピーすること
gl.h コンパイル時に必要(すでに存在しているかもしれない)
glu.h コンパイル時に必要(すでに存在しているかもしれない)
glut.h コンパイル時に必要
【1】VC++6.0(Microsoft Visual Studio Ver6.0)の場合
(1)C:\WINNT\system32 またはC:\WINDOWS\system32
glu32.dll 実行時に必要(すでに存在しているかもしれない)
glut32.dll 実行時に必要
(2)c:\Program Files\Microsoft Visual Studio\VC98\Lib
glu32.lib リンク時に必要(すでに存在しているかもしれない)
glut32.lib リンク時に必要
(3)c:\Program Files\Microsoft Visual Studio\VC98\Include\GL
gl.h コンパイル時に必要(すでに存在しているかもしれない)
glu.h コンパイル時に必要(すでに存在しているかもしれない)
glut.h コンパイル時に必要